1. ホーム
  2. お知らせ
  3. 嵐山公園
  4. アキノキリンソウの論文が国際誌に掲載されました。(更新)

お知らせ

アキノキリンソウの論文が国際誌に掲載されました。(更新)

アキノキリンソウの論文が国際誌に掲載されました。その概要を市民の皆様にお知らせいたします。

花の咲く時期の違いで新しい植物が生まれる
―初夏に咲くアキノキリンソウの進化学―

旭川市北邦野草園  堀江 健二

嵐山公園を中心として、2014年より大学(京大、東大、龍谷大)と共同調査・研究を行ってきましたアキノキリンソウの論文が国際誌に掲載されましたので、その概要を紹介します。
 アキノキリンソウの開花期は、名のとおり通常は秋です(通常の遅咲き系統)。一方、数百メートルしか離れていない蛇紋岩地では、一ヶ月以上も早い初夏に開花(蛇紋岩地の早咲き系統)するため、通常の遅咲き系統と花粉のやり取りができません。
 蛇紋岩地の早咲き系統の開花時期の違いが、新しい種に進化しつつあるかどうかは、DNA解析による遺伝学的な分析で検証することができます。そこで、北海道のアキノキリンソウ150株の遺伝的変異を大学で詳細に調べました。その結果、通常の遅咲き系統と比べて、蛇紋岩地の早咲き系統の遺伝的組成が大きく変化していることが分かりました。この結果から、開花時期が変化したアキノキリンソウの中から、新しい種へと進化しつつあることを示すことができました。
 従来、植物の進化には別々の場所に隔離されることが重要だと考えられてきました(地理的な隔離)。しかし、本研究により開花時期が異なれば近接した場所であっても新しい種へと進化することが示すことができました(時間的な隔離)。本研究の成果は、植物の進化要因の解明に大きく貢献するものと考えられます。
 論文は2017年8月21日、英国の植物学雑誌New Phytologist に掲載されました。


※論文などの内容についてお問合せが寄せられていますことから、下記に追記させていただきました。(2017.9.12追加)

タイトル:
 Simultaneous evaluation of the effects of geographic, environmental and temporal isolation in ecotypic populations of Solidago virgaurea

著 者:
 Shota Sakaguchi, Kenji Horie, Naoko Ishikawa, Atsushi J. Nagano, Masaki Yasugi; Hiroshi Kudoh, Motomi Ito

京都大学のホームページ:
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/170821_1.html

arashiyama_akinokirinsou_2017_07_14.JPG
蛇紋岩地の早咲き系統(2017.7.14) 

 

  • カテゴリ:嵐山公園/嵐山公園センター
  • 投稿日:2017年9月12日 14:25